地方移住や地域おこし協力隊を考えている方へ

この3月で卒隊しましたが、私はこの4年間(コロナで1年延長になりました)みなかみ町の地域おこし協力隊でした。

地方移住や地域おこし協力隊が気になっている方へ、ちょっとしたアドバイスになればと思い記事を書きます。

はじめに

地域おこし協力隊とは総務省の制度です。ざっくり説明をすると「都会から地方に移住し、その地域を盛り上げてもらえる人には国から家賃などの補助を3年間出し、その後の定住へ繋げる」という制度です。制度の詳しいことはここでは割愛させて頂きます。こちらのホームページを見てみてください~⬇️

地域おこし協力隊/ニッポン移住・交流ナビ JOIN:https://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/about.html

「地域おこし協力隊」と検索すると、「闇」「ひどい」「トラブル」などマイナスワードも一緒に出てくるのが気になりませんか。かつての私もそうでした。

後述しますが、協力隊制度の使い方は各自治体や所属団体の裁量が大きいです。上手くいかなかった人もいれば、私のように上手くいった人もいます。恐らく、上手くいかなかったというネガティブな情報の方が目立ちやすいのと、大きな決断をする時、悩んでいる時はポジティブな情報があっても、ネガティブな情報の方がどうしても気になりやすいものではないでしょうか。

協力隊になって本当に良かった!と思っている協力隊もここにおりますので、マイナスワードに惑わされることなく進む道を決めて頂ければと思います。

地域おこし協力隊になったきっかけ

私はかつて札幌で会社員として働いていたのですが、色々あって今後の将来について悩み、転職を考えていました。でもまたスーツを着て就活をするのになんとなく抵抗感があり、何か別の方法で自分に合った職が見つけられないだろうかと思っていました。

そこでたまたま地方移住という手もあるのか!と思い始め、ネットで調べているとsmoutというサイトたどり着きました。smoutは移住者を探している自治体と、移住したい人のマッチングサイトのようなものです。全国の地域おこし協力隊の募集や様々な体験イベントの募集などが見れるので、覗いてみると面白いですよ〜。

移住スカウトサービスSMOUT:https://smout.jp/plans

このサイト経由で色々な自治体の方とオンライン上で繋がり、連絡を取るようになりました。その中でみなかみ町の移住担当の方と出会い、奇跡的なタイミングで好きな山に関わる協力隊のお仕事を紹介して頂いた、という流れです。

私が思う協力隊のメリット

では、私が協力隊として移住して良かったと思うことを挙げますね。

・見ず知らずの地への移住でも、お給料や住む場所が確保されている安心感がある。⇒これは言うまでもなく、協力隊制度の最大のメリットですよね!住む場所を変えながら、職を一から自分で探してというのはかなりハードですが、協力隊はセットで叶います。

・協力隊担当の方がサポートしてくれる。⇒地域差はあるかと思いますが、役所の協力隊担当の方や地域コーディネーターの方がおり、困ったときは相談に乗ってくれるはずです。

・協力隊の期間を使って、今後自分がやりたいことを探せる。⇒任期は原則3年間なので、その間にお給料を貰いながら今後の構想を練ったり、準備することができます。

・町の広報や協力隊活動報告会などを通して、町民の方に知って頂ける。そして活動を応援してくれる方の存在を知れる。⇒地域おこし協力隊という肩書で、多少なりとも地域の人に知られる機会は多くなるかと思います。また、テレビなどの影響で協力隊制度を知っている方も多い(?)ので地域の方と話すきっかけにもなりやすいです。「都会から移住してきてもらって、有難いねぇ」と言って頂くことも多いです。

・他の協力隊員との繋がりができ、情報共有したり、悩み事を相談できる仲間ができる。⇒所属している自治体や県全体での協力隊の集まりがあるので、それをきっかけに他の隊員との繋がりができます。

・協力隊のための業種別の研修や起業に関する説明会などが定期的に開催されており、勉強になる。⇒起業の際に使える補助金などのことが知れたのは大きかったです。

・協力隊用の起業支援金制度があり、起業へのハードルが低い。⇒起業すると最大100万円(補助率10/10)の交付を受けれる制度があります。詳しくは各自治体の要綱を確認して下さい。

私は、自分が好きな山に関わる仕事ができ、かつ、かなり裁量を持たせて仕事を任せて頂いたので、とても刺激的で楽しく日々を過ごすことができました。

地域おこし協力隊は、都会より田舎で暮らしたいという方が、リスクが少なく移住を叶えられる、とても良い制度だと思います。

気を付けたいこと

逆に、私の場合は当てはまらなかったのですが、他の事例を聞いていて地域おこし協力隊になる際に、ちょっとここは気を付けた方が良いのかもという点もあります。

まず、地域おこし協力隊は大きく2つのパターン、「ミッション型」「フリーミッション型」に分けられます。

ミッション型・・・ある程度仕事の内容が決まっており、その仕事をしながら地域活性化に貢献する。

フリーミッション型・・・仕事が決まっておらず、隊員のやりたいことを通して地域活性化に貢献する。

簡単にこういった違いがあります。

一般的に協力隊というと、フリーミッション型なイメージが強いかもしれませんね。

私が住むみなかみ町はミッション型です。各隊員が団体に所属しており、仕事内容やお給料、活動費の使い道などは所属する団体がそれぞれ決めています。

「何にも無い状態で一から自分の好きなことをやる!」というよりは、ある程度仕事の枠が決まっていた方が頑張れるタイプの私は、ミッション型が向いていたと思います。

逆に、「私はどうしてもこれがやりたいんだ!」がある場合は、ミッション型はちょっと気を付けないといけないかもしれません。

自治体や、所属する団体が求めている方向性と自分のやりたいことが完全に一致していればベストですが、ずれがある場合は自分がやりたいことに割く時間や労力が削られてしまうかもしれません。

隊員のやりたいことに理解があり、働き方も柔軟にしてもらえれば良いですが、いちスタッフとして団体に所属している以上、それが難しい場合もあるかもしれません。

さいごに

その自治体や団体が協力隊に何を求めているのかは本当にまちまちです。

協力隊になってから、思ってたのと違うじゃん!とならない為に、自治体の協力隊の担当者の方や、所属する団体の方と、自分の移住後のビジョンや叶えたいことなどを、じっくりお話して決めることが大切なのかなと思います。

元地域おこし協力隊員のいち意見ではありますが参考になれば幸いです。

よい選択ができますように!

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